第25回創成塾

[2010.12.15]


2010年12月21日(火)18:00-20:00  吹田キャンパス 医学部病院14階会議室2にて第25回創成塾が開催されました。

内容:
18:00-18:40  中西 英之 准教授 「テレプレゼンスロボットの再構築」
18:40-19:20  港隆史 研究員 「計算機シミュレーションによる乳幼児の社会的発達メカニズムの探究−初期模倣発達のメカニズムの研究−」
19:20-20:00  学生によるパネルディスカッション

病院14階会議室2

参加人数:27人
議事録(学内アクセスのみ)

講演 1:中西 英之(大阪大学大学院工学研究科 准教授)
「テレプレゼンスロボットの再構築」
発表資料 (学内アクセスのみ)

nakanishiテレプレゼンスロボットとは,離れた場所にいる人間と仮想的に対面会話を行うための遠隔操作ロボットであり,物理空間を動き回る機動性が備わったビデオ会議端末とみなすことができる.このようなロボットは10年以上前から研究されてきており,数年前からは製品化されるようになった.にもかかわらず,機動性がビデオ会議にもたらすメリットを明らかにした研究はほとんどなく,現在販売されているテレプレゼンスロボットは適当にデザインされたものである.このような状況を改善するためには,そのようなロボットを科学的知見に基づいて再構築する必要がある.本発表では,機動性が持つ次のような2つの効果について述べる.1) 自分自身によって生成される遠隔カメラの前進はテレプレゼンスを強化する.2) 遠隔地にいる相手の前進に同期したディスプレイの前進はテレプレゼンスを強化する.

講演 2:港隆史(科学技術振興機構 ERATO 浅田共創知能システムプロジェクト 研究員)
「計算機シミュレーションによる乳幼児の社会的発達メカニズムの探究−初期模倣発達のメカニズムの研究−」
発表資料 (学内アクセスのみ)

minato社会の中で(養育者等との社会的相互作用を通して)発達する乳幼児の認知発達メカニズムを構成的アプローチに基づいて探るためには,社会システム全体をモデル化する必用がある.そこでは探索すべきパラメータが膨大になるため,ロボットを用いてモデルの生成と現象の観測による検証を繰り返すことには限界がある.したがって,ロボットを用いた発達モデルの検証の前段階として,計算機上で社会的発達のシミュレーションを行い認知発達のモデルの生成と検証を繰り返して,妥当なモデルを得る方法が必要である.我々の研究では発達の本質的な部分だけをとらえるために,現象をできるだけ単純化したところからシミュレートし,必要と考えられる機能を加えてモデルを複雑にしてゆきながら,発達の核となるメカニズムを探究する.本講演では乳児の模倣能力の発達の初期過程のメカニズムを探る研究を紹介する.自己が未発達な(自他分離があいまいな)乳児が養育者との相互作用を通して模倣能力を獲得する過程では,どのようなメカニズムが自他を混同することなく,模倣のための自他対応の獲得をもたらすのかという疑問が生じる.ここでは計算機シミュレーションを通して,予測性に基づく乳児および養育者の振舞いが模倣のための自他対応の発達過程を支配する要因の1つであることを示唆する.

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