第31回創成塾

[2011.03.24]


2011年3月29日(火)18:00-20:00  吹田キャンパス 人間科学研究科 ユメンヌホールにて第31回創成塾が開催されました。

内容:
18:00-18:20 荻野 正樹 (大阪大学大学院工学研究科知能機能創成工学専攻 助教)
18:20-18:30 質疑応答
18:30-18:50 東 美由紀 (大阪大学大学院人間科学研究科 M2)
18:50-19:00 質疑応答
19:00-20:00 パネルディスカッション

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参加人数:39人
議事録(学内アクセスのみ)

講演1:荻野 正樹 (大阪大学大学院工学研究科知能機能創成工学専攻 助教)
「身体と空間表現の獲得:ロボットからのアプローチ」

ogino物理的なエージェントにとって,世界の中で環境と相互作用を行いながら様々なタスクを遂行するためには適切な身体表現を持つことが必要である.赤ちゃんは身体と環境が相互作用をするときの,触覚,視覚,体性感覚,前庭器官等,様々な感覚の情報を統合することによって環境と自己の身体の関係を表象していると考えられる.脳科学分野の知見によって,空間表現,身体表現に関わる脳部位が明らかにされつつあるが,発達過程において,いかなる構成原理に基づいて構成されて行くのかについては未解明な部分が多い.我々のグループではロボットが実際に環境内で相互作用を行う際のセンサー情報を使い,空間表現や身体表現がボトムアップ的にいかに構成されうるかのモデルの提案を行ってきた.本講演では我々のグループの研究の紹介とこれまでのロボットにおける身体表現獲得へのアプローチを紹介する予定である.

講演2:東 美由紀 (大阪大学大学院人間科学研究科 M2)
「言語性ワーキングメモリの個人差;眼球運動からの分析」
発表資料 (学内アクセスのみ)

azumaワーキングメモリ(WM)は読みのような高次認知処理において重要な役割を果たしている。WM容量には個人差があり,リーディングスパンテスト(RST)は言語性WM容量の個人差を計測するものである。RSTの個人差にはいくつかの要因が影響することが知られている。その要因とは,情報の保持,情報の処理,そして注意の制御である。この研究では,眼球運動を計測することにより,RSTの個人差を注意制御の観点から検討した。実験条件は,ワーキングメモリの負荷条件(READのみの単一課題、READと記憶保持の二重課題)、及び課題の困難度条件(2文、5文)によって4種類の課題が設定された。参加者は,READ条件ではただ文章を音読することのみが求められたが,RST条件では文章の音読と同時に特定の単語を記憶しなければならない。2文条件は課題遂行が容易であるのに対し,5文条件は困難であると推測される。この結果,高得点群の保持すべき単語への停留時間は,困難な条件において低得点群の停留時間よりも長かった。このことから,高得点群は注意制御が効果的であり、課題が困難であっても,課題遂行に効果的に注意を向けられることが示された。

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