第48回創成塾

[2012.06.09]


2012年6月26日(火) 18:00-20:00 吹田キャンパス 人間科学研究科 東303にて第48回創成塾を開催致します.

内容:
18:00-19:00 越野英哉(カリフォルニア州立大学, 教授)
19:00-19:15 質疑応答
19:15-20:00 パネルディスカッション

吹田キャンパス 人間科学研究科 東303

講演1:越野英哉(カリフォルニア州立大学, 教授)
「デフォルトモードネットワークとワーキングメモリネットワークは共同するか?: 脳内ネットワークの競合と協調」

近年の脳機能画像法の研究は、脳内の課題関連ネットワークのみならず安静時ネットワークの存在を示しており、またそれらのネットワーク間の関係の研究が進んでいる。本研究においては、その中でもデフォルトモードネットワーク(DMN)とワーキングメモリネットワーク(WMN)の関係に着目した。DMNは安静時におけるマインドワンダリングなど課題とは無関係な状況において活性化を示し、また認知課題遂行中は活動が低下することが知られている。さらにDMNはエピソード記憶、展望、心の理論などの際にも活動するとされている。これに対して、WMNはプランニングや課題準備の際に活動する。今までの研究によるとDMNとWMNは競合するとされているが、課題準備の際などには協調する可能性も考えられる。したがって本研究においてはワーキングメモリ課題の準備段階と実行段階におけるDMNとWMNの間の相互作用を検討した。課題準備期間中にはDMNとWMNは両方とも活動が上昇した。この結果はDMNとWMNは課題状況によっては協調することを示している。本研究の課題においてはDMNは課題準備期間において、WMNを含む課題セットを起動する役割を持つと考えられる。ワーキングメモリ課題遂行中においてはWMNは活動の上昇を示したが、DMNは活動の低下を示した。ここにおけるDMNの活動の低下は、脳全体の処理資源には限界があり、処理資源がWMNに集中したことによると考えられる。

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